ふんわり王子と甘い恋♡
ドクドク、ドクドク、音が鳴る。
隣の子に聞こえちゃうんじゃないかってくらい、大きな音。
私の心臓、半端ない。
脈拍がものすごいことになってて、本気で死ぬんじゃないかって、くらい。
ドッドッドッドって、頭の先からつま先まで、体全部で音がする。
「つーことでだなぁ、この学校の体育際は毎年かなり熱い熱戦が繰り広げられる。まぁ3-2とチームになれたってことは大きく有利だと思うぞ。なんてったってあのクラス、学校で1,2を争うお祭りクラスだからな」
お祭り、クラス……
「ちなみに去年俺が新任で来て、副担やってたクラスだ」
あ、だから大ちゃんせんぱいの名前、知ってたんだ。
「あいつらの気合い去年も半端なかったから、お前らもビシバシ働かされると思うが、まぁ優勝目指して2クラス合同で頑張ってくれ」
ていうか体育際って……なにするの?
走ったり球技したりじゃないの?
「てなわけで行くぞ、全員廊下でろ」
どこへ行くのかわからないまま、私たちは廊下へ出た。