ふんわり王子と甘い恋♡
うん、って笑うフワリくんに、胸の奥がきゅんてなる。
笑った顔だけでこんなに女の子をドキドキさせるって……フワリくん、すごすぎる。
「あれ、大ちゃん戻ってたんか」
雄介先輩が、今更気づいて寄って来た。
「結構前から、戻って、た。」
「あ、そう?」
しっかり者の菊地先輩や、チャラい山本先輩とは違う。
いつも思うけど、雄介先輩って、天然っていうか……色んな意味で、空気を読むのが苦手、っぽい。
だって目の前まで来て、雄介先輩は言う。
ものすごく、テンションの下がることを……
「こんなとこに高橋さんと居ていいの?あの子は?」
「……。」
「、…」
もう……真っ逆さま。
崖の上から、真っ逆さまに落ちた感じ。
いや……突き落とされた感じ。
「お、まえ、余計なこと、言うな、」
「え、だっていいの?会いに行ってたんでしょ?会えなかったの?」
もう絶対笑えない……。
会いに行ってたって……フワリくんが、あの子に会いたくて、わざわざ会いに行ってたってこと。
気を遣うように、チラッとフワリくんが私を見た。
「、会えた、……けど……」
「……」
もう……やだ。
なんなの……あの子ってなに。
フワリくんの彼女?
いるならいるで教えてよ……もう、わけ分かんないよ。