ふんわり王子と甘い恋♡
「おー、久しぶりー」
「、…」
約1週間ぶりの、あずりん先輩。
学食で、ラーメンを食べながら私を見上げた。
「座って座ってー、今スーちゃんも来るから。あ、友達と一緒だった?」
「い、え……ヨッコが、今、ラーメンを、」
「じゃあ座ってー。一緒に食べようぜー!」
「はい、」
あずりん先輩の隣で、私はお弁当を広げた。
学食の中にフワリくんがいないのは、入ってすぐに確認済み。
それでも遅れてくるのかもしれないから、私はひたすら入口を見てた。
「…―――けど、もう決まった?」
「、え?」
「いや聞きなさいよ、人の話!」
「す、すみません、」
意識が入口に集中してて、あずりん先輩の話は耳に届いていなかった。
「学祭のクラスの出し物、もう決まった?って」
「あ、今日の放課後、決めるって言ってました」
「そうなんだ。うちはね、さっき決めたんだけどね」
「ハイ、」
10月にある学園祭。
楽しみだけど、体育祭みたいに3年生とチームになれるわけではないから、フワリくんとまた一緒に、なんて期待はしていない。