ふんわり王子と甘い恋♡
「か、わいいのは、……私じゃなくて」
「うん?」
「愛原さん、みたいな子を……言うの、では、」
「あー、なるほど」
「、…」
「って、それダレ?」
「え」
まさか……知らないとは、想定外。
可愛い子が好きって言ってる山本先輩なら、愛原さんはチェック済みだと思ってたのに。
それに、フワリくんの彼女、だから……
「そこに、いる……雄介先輩たちと、喋ってる子……デス、」
「……」
振り向いて愛原さんを確認して、『あー、はいはい。あの子ねー』って、こっちに向き直した山本先輩。
「ななちゃん、分かってないね」
「……?」
「俺が好きなのは、本当に可愛い子、だよ」
「、…」
いや、だから。
本当に可愛いのは、どう考えたって愛原さん。
本当の萌え系だって、絶対絶対愛原さんのほう。
「ああいうね、本当じゃない可愛い子は苦手なの、俺」
「……」
「わかる?」
「……アンマリ」
「だからー、素が可愛い子は好き。表面だけの可愛い子は苦手。ってこと」
表面だけの……可愛い子。
愛原さんは、表面だけの可愛い子?