ふんわり王子と甘い恋♡
チーム名を決めたところで1時間の時間切れとなり、みんなの係を決めるまでにはいかなかった。
それぞれが教室に戻って、空いている時間に1年は1年、3年は3年で決めとくって形になったけど……
あの場所で決めてくれないと、フワリくんがなんの係をやるかわからない!
衣装係は女子がやりそうだから違うだろうし。
応援団って感じでもなさそう。
パネル?小道具?旗?放送?
あーん、もう、全然わっかんないよぉぉぉ…!
「お姉ちゃんに聞いてみる?」
もゆぴーが苦笑いで私を見ている。
「フワリくんがどの係になったのか、聞いてみようか?」
「ダメ……なんか恥ずかしい」
「そう?」
「じゃあさ、これはこれ、雑用係」
「雑用…?」
「人手が足りないところとか急用とか、オールマイティに色んなところを手伝う係なんだって」
「へぇ、雑用係」
ものすごく下っ端ぽい響きだけど、もしかしたらフワリくんのところを手伝うことがあるかもしれない。
「やるっ、私、雑用係やる!」
「よし、じゃあ私も一緒にやるっ」
一緒に立候補してくれたヨッコと、雑用係になった。
他のみんなは衣装係、小道具係、パネル係と、色々と散らばっていて。
それぞれの係を決めた放課後、私の胸は、いつもとは少しだけ違うドキドキが鳴っていた。