ふんわり王子と甘い恋♡
ドクドク、ドクドク鳴る音に、その姿を目で追うこともできない。
あ、靴、!
靴のラインの色で、何年生かわかるんだ!
緊張して顔なんて見られないから、通り過ぎた彼の靴だけでも見ようと床を辿って視線を進める。
進めた先には、立ち止まる、横向きの足先が見えた。
「大ちゃーん、どしたー?」
「……。」
「おーおーはーらー」
「んー……。」
その声に反射的に顔を上げたら、フワリくんが、向こうに振り向いて進んで行くのが見えた。
「、…」
フワリくん、今、立ち止まってどこを見ていたんだろう……