ふんわり王子と甘い恋♡



「それから何回か見かけるようになって、……やっぱりななちゃんの周り、いっつも女子、いっぱいで、」

「、…」

「楽しそーだし、なんかみんな、いっつもすごい元気で、」

「、、…」

「あいつら、パワー、有り余ってんだなって、……俺に分けてくんねぇかなって、思った、」




可笑しそうに笑うフワリくんを、私も笑って見上げた。




「でも……、いっぱい女子いるのに、……目が追うのは、ななちゃんだけで、」

「、…」

「やべーなって、……思った、」

「、、…」

「俺、好きじゃんって、びびった、」




いつのことか分からない、私とフワリくんの思い出話を聞きながら、思う。


私は……こんなにも幸せでいいのかな、って。


だって、大好きな人が、こんなにも目の前で笑いかけてくれる。


溢れるくらいの好きを、届けてくれる。


私は……こんなに幸せになれるくらいの努力を、したわけじゃないのに。


いつかバチが当たるんじゃないかって……未来が少し怖くなる。



両想いになったって、幸せな今があったって、悩みが尽きることはない。


そんなことを初めて知った。


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