ふんわり王子と甘い恋♡
フワリくんと外に出て、駐車場側にあるコンクリートの石段に座った。
「雄介、泣いてた、」
「え、…」
「2年の女子、結構本気だったみたいで、」
「、…」
「でもあいつ惚れっぽいから。だいじょーぶ、すぐ立ち直る。」
「よかった、」
外はもう、真っ暗。
外灯には、変な虫がいっぱい集まっていて、思わず目を背けてしまう。
「ん。冷えっから」
膝に乗ったのは、フワリくんのパーカー。
「さっき床に敷いてたし、汚れてっかも、だけど、」
「着ないん、デスカ、?」
「いーの、ななちゃんの足、寒そーだし。」
足の上に置かれたパーカーを、フワリくんが、改めて広げてくれる。
温かいそれは、まるでフワリくんに包まれているような、気分になる……
「アリガトウ、ゴザイマス、」
「うん。」
「、…」
1つだけ……気になっていることが、ある。
多分、聞くなら今が1番いいタイミング。
「アノ、……大原、先輩、……」
「うん?」
気になってるけど……でもあんまり聞きたくはない、こと。
「愛原さん、に……」
だけど本当は、……ずっと、1番聞きたかった、こと。
「……告白、されました、か、?」