ふんわり王子と甘い恋♡



こんなこと、聞くべきじゃないかもしれない。


でも、好きだからこそ気になって……


なんでも聞いてって……さっき図書室で、フワリくんも言ってくれたから。




「告白、は、…」

「、…」

「された、けど、」




やっぱり……されたんだ。




「でも、断った、よ、」

「、…」




ダメだ……聞いたところで全然スッキリなんてしない。


いつ、どこでされたのか。


気になることが、増えただけ。




「愛原さん、て…」

「うん、?」

「下の名前、……なんていうん、ですか、?」




何が気に食わないのか、私の質問は、可愛くない。


じっと足元を見て、浮かない声で……ヤキモチ全開の、質問だもん……


こんなんじゃ、嫌われちゃうかもしれないのに……






「サキコ、…」





「、…」





一瞬、……すごく、泣きそうになった……





だって、私がきくりんとの思い出を大切にするみたいに、フワリくんの思い出の中に、『さっちゃん』がい続けるのは……


すごく嫌な、気持ちになる。



幼すぎる私の心は……我儘全開だ。




「……おこ、…ってる、の、?」

「ちがい、ます、」

「…、」




怒ってない。


私だってきくりんのこと、絶対に忘れることはできないから。


なにも、……誰に対しても、怒ってるわけじゃないのに。



本当に私、可愛くない……


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