ふんわり王子と甘い恋♡
「あとで一緒に、学食、行こ?」
「ハイ、!」
「んは、やっぱ元気。」
「、…」
今日はクラスごとじゃなくて担当ごとに行動をするから、お昼の時間も帰る時間も、それぞれの進み具合でみんなバラバラ。
学祭は終わっちゃったけど、いつもの学校生活とはまた違って、やっぱり少しだけ、ドキドキする。
「痛くない?」
「粘着力、もう弱いので、」
「そっか。」
手から剥がされるガムテープは、全然痛くない。
私の手にひっついているガムテープを、フワリくんが全部剥がして、丸めている。
「ななー、菊地先輩がいなーい!あ、大原先輩、菊地先輩どこですか!」
「え、知らん。」
「えー、一緒に廊下の幕片づけようって言ってたのに」
「、…」
わーわー騒ぎながら教室に入って来たヨッコは、菊地先輩を探してわーわー騒いでまた廊下へ出て行く。
「ななちゃんの友達、みんな、元気、」
「、…」
平和に……平凡に、片づけが順調に、進んでいく。
多目的室がいつもの風景に戻って、やっぱり少しだけ、寂しい。