ふんわり王子と甘い恋♡
放課後は、いつものように3-2へ向かった。
いるかわからない教室に入る瞬間は、どうしたってドキドキする。
「あ……」
3-2に入ってすぐ、ヨッコが小さな声を漏らす。
「も、平気、大丈夫…」
旗係の作業はまだ始まっていない教室の中。
1番前の窓際の席で、楽しそうに話すフワリくんとあずりん先輩がいた。
友達みたいに見えてた2人が、今はどうしたって彼氏彼女に見えてくる。
そんなの気のせいって言われるかもしれないけど、今の私にはそうにしか見えないんだもん。
「あ、お2人いらっしゃい」
「スー先輩、なにかやることありますか?」
「うん、今日はね、雑用係でミサンガ作ることにしたのー」
「ミサンガ?」
「そう、優勝できるようにお守り的な?」
「いいですね」
「でしょ?青春ぽいでしょ?」
「はい」