ふんわり王子と甘い恋♡



放課後は、いつものように3-2へ向かった。


いるかわからない教室に入る瞬間は、どうしたってドキドキする。



「あ……」



3-2に入ってすぐ、ヨッコが小さな声を漏らす。



「も、平気、大丈夫…」



旗係の作業はまだ始まっていない教室の中。


1番前の窓際の席で、楽しそうに話すフワリくんとあずりん先輩がいた。


友達みたいに見えてた2人が、今はどうしたって彼氏彼女に見えてくる。


そんなの気のせいって言われるかもしれないけど、今の私にはそうにしか見えないんだもん。



「あ、お2人いらっしゃい」

「スー先輩、なにかやることありますか?」

「うん、今日はね、雑用係でミサンガ作ることにしたのー」

「ミサンガ?」

「そう、優勝できるようにお守り的な?」

「いいですね」

「でしょ?青春ぽいでしょ?」

「はい」


< 84 / 638 >

この作品をシェア

pagetop