ふんわり王子と甘い恋♡



お揃いで飲むコーヒー牛乳。


お揃いで着ている黒いパーカー。


別に同じブランドのパーカーじゃないんだけど、でもそんなの、お揃いにしか見えないし。


私のことになんて気づきもしない。


当たり前、だけど……





「大ちゃんせんぱぁぁい」




私の真後ろから、語尾に思いっきりハートマークがつくような声が聞こえた。


自分の名前じゃないのに思わず振り向いてしまったのは、呼ばれたのがフワリくんの名前だったから。


振り向いたドアのところに立っていたのは……なんだかものすごく、可愛い子。



瞬時に確かめた靴のラインが、1年生の紺色だ。


この子、もしかして……


谷ぽんの友達……?



ていうか、あんなに楽しそうに話してる2人の中、声を掛けるって……


どんだけ積極的なの!?


< 86 / 638 >

この作品をシェア

pagetop