フヘンテキロマネスク
「ありがとう、鈴本くん」
「いいよ、気にしないで」
ここまでは、この前とほとんど同じような流れだ。
「今度、一緒にテスト勉強しよっか」
「鈴本くん、テスト勉強しなくても大丈夫だって言ってなかった?」
「もう、真咲はわかってないな。そんなの、ただ俺が一緒にいたい口実に決まってるじゃん」
だけど、もう当たり前のように一緒にいる関係になったのは、あのころから大きく変わったところだ。
こういうさり気ないことでさえ、最近の私は幸せで。
叶うのなら、この幸せがずっと続いてほしいなと思う。この先どうなるのかなんてわからないけれど。