フヘンテキロマネスク
「どういう関係かわかんないって、なんでそんな曖昧な」

「だって本当に鈴本くんの考えてることってわかんないの！」


自惚れだって思われてしまいそうで話すのを躊躇っていたけれど、でも1人で答えを見つけ出せるはずもないから結局日菜に助けを求める。

客観的な意見の方が信憑性あるし。


そう思ってここ最近の鈴本くんについてやんわりと話してみれば、日菜は興味津々に目を丸くさせる。



「え、なに、なんでそんな面白いこと今まで話してくれなかったの？」

「ちょっと面白いってなに？私悩んでるんだけど」



日菜は他人事だからといって面白がるばかりだ。当人の立場になってみれば案外面白くないのに。



「鈴本くんってそんな押せ押せ男子だったんだ、ウケる」

「……いや、ウケないで。っていうか押せ押せ男子ってなにそれ」

「いかにも押せ押せ！って感じじゃん。……で、鈴本くんが何考えてるかわかんない、だっけ？まさちゃんのこと好きなんじゃないの？」


……いや、そんなあっさりと。


でも、私が自惚れてるだけなのかもって思ったりもしたけど、他の人から見てもそう思うのならやっぱりそうなのかな。
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