フヘンテキロマネスク
気を取り直してもう一度最初から動画を撮り直す。今度は変な妨害もなく、お店の入口に行き着くまで無事に撮れた。
お店を間近で見てみれば案外どこにでもありそうなレトロチックで可愛いカフェだ。仄暗い路地の奥にあるけれど、寂れている風ではなくて清潔感がある。
「いらっしゃいませ〜……ってなんだ、渚か」
鈴本くんがドアを開ければチリンと鈴の音が鳴って、お店の人が声をかけてくる。
「なんだってなに?頼まれて客連れてきたのに」
「え!まじでお客さん!?どこ!!」
「翔くんうるさい」
鈴本くんの後ろにいたせいで見えてなかったみたいで、一歩踏み出して鈴本くんの隣に並ぶ。するとカウンターの奥にいる30代くらいの男の人と目が合った。
「わ!ほんとだ女の子!渚の彼女?やるじゃん」
「その発言おっさんっぽいからやめた方がいいよ」
「(否定も肯定もしない…)」
その男の人は話しながら私たちのところまで来ると、わははと意外にも豪快に笑って鈴本くんの頭を撫でた。
お店を間近で見てみれば案外どこにでもありそうなレトロチックで可愛いカフェだ。仄暗い路地の奥にあるけれど、寂れている風ではなくて清潔感がある。
「いらっしゃいませ〜……ってなんだ、渚か」
鈴本くんがドアを開ければチリンと鈴の音が鳴って、お店の人が声をかけてくる。
「なんだってなに?頼まれて客連れてきたのに」
「え!まじでお客さん!?どこ!!」
「翔くんうるさい」
鈴本くんの後ろにいたせいで見えてなかったみたいで、一歩踏み出して鈴本くんの隣に並ぶ。するとカウンターの奥にいる30代くらいの男の人と目が合った。
「わ!ほんとだ女の子!渚の彼女?やるじゃん」
「その発言おっさんっぽいからやめた方がいいよ」
「(否定も肯定もしない…)」
その男の人は話しながら私たちのところまで来ると、わははと意外にも豪快に笑って鈴本くんの頭を撫でた。