ギガンテスの砦
ギガンテスの村。
ヒムは体にまとわりつく血糊を溢れる井戸水で洗い流していた。
それをゴォは静かに見ていた。
そこへ大きな犬に乗って女性が現れた。
銀色に輝く毛に覆われたそれは、目の色が金色に光っていた。精悍な顔つきで獰猛さを隠しきれない。
狼である。
その上に乗る女性もまた毛皮を羽織っていた。
狼から降りる事なく、ゴォに話しかけた。
「何があった?」
「俺にもよくわからない。これから長老の所へ行く」
狼の上、ヴィグは神妙な顔である。
「私も行こう」
ヴィグはギガンテスの戦闘部族の娘である。村を守る為に奮闘している。

3人と一匹は長老の元へと向かった。









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