【SR】秘密
「本当のあたし……?」


ヤマトとは仲は良いけどそれは客としてに過ぎない。


本当のあたしなんて、知るはずも無いのに。


同伴やアフターで二人きりで会うのは結構あったけど……。


「これを機会に真剣に考えてみて欲しい。
…………そうだ、プレゼントは見た?
見たらきっとわかるよ。
俺が本気だって……。」


慌ててヤマトが贈り物の山から自分のプレゼントを探し出してきた。


「……これ……。」


中には、ダイヤモンドがついたプラチナの指輪。


「すごい…………。」


何カラットあるんだろう。


けして小さくないその粒は、燦然と輝いていて思わず息を飲む。


「給料三ヶ月分なんか目じゃないぞ」


上擦った声ですごいだろう?と語りかける。


「何か掘ってある…………文字?」


“eternal love”……永遠の愛。


その横に…………。


「なぁに、これ?丸?オー?……。」


……違う、少し長細いこれは……。


「…………ゼロ?!」


ヤマトはにっこりと笑って呆然とするあたしが摘んでいる指輪をゆっくりと自分の手に持った。


「さっき言ってたろ、こんだけ愛されてたら幸せって。
本当は教えるつもりは無かったんだけど、桜が嬉しそうな顔してたから。
……わかってくれて嬉しいよ」
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