That's because I love you.

(まりあちゃんへのクリスマスプレゼント、本当に買ってたとは…意外過ぎる…。コイツ…もう大分まりあちゃんに…。)

日に日に変わっていく明広に微笑ましさを覚えた森は、ニヤッと機嫌が良さそうに笑った。

「お前がプレゼントなんて渡したらまりあちゃん、絶対滅茶苦茶喜ぶよなぁ～！やれやれ、よかった！」
「…………。」

森の言葉を聞いた明広の脳裏に、誕生日に花をあげた時泣いて喜んでいたまりあが蘇る。
明広の表情が少しだけ柔らかくなったその時、ふと横から声が掛かった。

「…あの、御木本さんですよね。お話があるんですが、今良いですか？」
「……！」

明広が声の主を確認しようと横を見やると、そこには一ヶ月程前まりあと仲が良さそうに話していた男が居た。
森がすぐさま、明広に小声で耳打ちする。

「うわ、加賀見凜人じゃん…！何、お前知り合いなの？」
「全然。まりあとは友達らしいけど。森は何で知ってる訳？」
「コイツすげぇ有名じゃん！イケメンで金持ちで頭良くて誰にでも優しい、王子様みたいな一年ってさぁ。女子にめっちゃ人気あんだよ！」
「へぇ…。」

明広は森の言葉に適当に相槌を打った後、加賀見に向き直る。