俺の言うとおりにしてください、お嬢様。
教室内はどこかクラスメイトがいつも以上に気合い十分で。
髪型もメイクも必要以上にキラキラさせていた。
やっぱり何かあるの…?と思いつつ、みんなに聞こえるようにわたしもハヤセに質問。
「ねぇハヤセ!わたしも今日いつもと違うんだけど、なにか分かる?」
「ええ。良い夢を見られたのですね、エマお嬢様」
「えっ!?なんで分かったの!?普通わからないのに……!!」
さすがすぎるぅぅ…。
ちょっとだけ当てれないんじゃないかなって不安だったけど、もしかすると当ててしまうかも…とも思ってて。
やはり早瀬 真冬なだけある。
「それはもう気持ちの良さそうな顔をして寝ておられましたので。……俺の隣で」
「っ…!!」
女子の目が一気にわたしに向いた。
はあ!?とでも言いたげな目で一斉に見つめてくる。
「そっ、それは最近怖い夢見ちゃったから
1人で寝れないだけでっ!」
「ええ、今日も一緒に寝ましょうね?エマお嬢様」
「う、うん…」
これは本当のことだった。
それは数日前、鬼におんぶされる夢を見てしまってから毎日一緒に寝てもらっていて。