俺の言うとおりにしてください、お嬢様。
クロとシロは今日も仲良く一緒にいる。
オスなのかメスなのか詳しく調べてはいないけど、どちらにせよ仲が良いなら問題ない。
「クロとシロはお互いが好きだから一緒にいるの?それとも同じ猫だから一緒にいるの?」
わたしとハヤセはどうなんだろう…。
執事とお嬢様だから一緒にいるだけなのかなぁ。
わたしはハヤセのこと、好きだよ。
でもその好きっていうのが、考えると考えるだけ分からなくなる。
でもハヤセはやっぱり執事だから優しくしてくれるだけなのかな。
「……」
キャットフードおいしい?
カリカリカリカリ聞いてると、なんか食べれるんじゃないかって思ってきた。
なんか……おいしそうだ。
「わたしにも1粒ちょーだいっ。夕飯まで時間があるからお腹空いちゃって、」
「───エマお嬢様、それはさすがにお腹を壊してしまいますよ」
「わっ!」
小皿に伸ばしかけた手は、背後からふわりと掴まれて制止。
彼はさっきも恵美先生と仲睦まじそうに話していたから、わたしはこうしてコッソリ2匹の元へ来ていた今。
「帰ってマカロンを食べましょうか」