俺の言うとおりにしてください、お嬢様。
スッと隣にしゃがんで、ゴロゴロ音を鳴らせながらリラックスしてる猫を撫でるハヤセ。
わたしが撫でたときよりどこか嬉しそうで気持ち良さそうなシロは……たぶん女の子だと確信。
じゃあクロはわたしに触られると嬉しい?
「……あれ、違った…」
クロもわたしより喜んでる…。
え、両方女の子なの…?
それともハヤセのレベルになると男の子にも人気なの?
「わたし…ダイエットしてるから夕飯まで我慢するっ」
「ふっ、今朝とお昼はしっかりと3杯おかわりをしていたような気がするのですが」
「きょ、今日の夜からするの!舞踏会でドレス着れなくなっちゃうから…!」
メイクとかしてみようかなって最近になって思ってきた。
クラスメイトはもちろん毎日していて、髪だって巻いて、ネイルも。
でもわたしは一切やったことなくて、でも可愛くなりたいから…。
それでハヤセはどんな顔してくれるかなって。
「エマお嬢様は今のままでも十分細いじゃないですか。もっと食べていいくらいです」
「そんなことないよ!あ、ハヤセって身長どれくらい?」
「俺は176です。…もう少し伸びて欲しかったのですが」