俺の言うとおりにしてください、お嬢様。




「はぁぁ~~!?早瀬さんの次は早乙女様!?ありえないんだけどっ!」


「でも確か婚約者じゃなかった…?ありえない話ではなくない…?」


「なんか悔しい~~~っ!」



え、本当なの……?
本当にわたしの執事なの…?

先生は?理事長は?

勝手にそんなことしちゃってもいいの……?



「俺を誰だと思ってるんですかエマお嬢様。そんなの朝飯前ですよ」



確かに早乙女財閥なら何でも願い事は叶っちゃうんだろうなぁ…。

ていうか、あなたが敬語使ってくるとか違和感でしかないんだけども…!



「でもっ、執事の仕事とかできるの……?」


「3ヵ国語と一通りの作法はマスターしてる。俺にも昔から執事は付いてたからね、なんとなく分かるよ。
まぁ軽い職場体験みたいでいいかなって」



そんなお遊び感覚でやってます~って感じに言われても…。

それにサラッと高スペックを紹介されちゃったような気がする。



「ってことで、お手柔らかにお願いしまーす。近々面白そうな行事もあるみたいなんで」



面白そうな行事…?

あ、それってもしかして執事とお嬢様の絆を深める度胸試し大会のこと…?



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