俺の言うとおりにしてください、お嬢様。
「エマ、俺たちは手つなぐ?」
「つなぐっ!!」
「…では4人で繋ぎましょうか」
「「えっ」」
まさかの提案を下したのは、柊 アリサの専属執事だった。
思わずわたしと早乙女の返事は重なった。
4人でつなぐってなに……?
仲良く並んで繋いで回るの…?
「そのほうが怖くないでしょう」
「いやいや意味わかんないだろそれ。幼稚園児じゃないんだし」
うん、ここは早乙女の意見に賛同だ。
まさかハヤセがそんなこと言ってくるなんて。確かに校内は薄暗くて歩きにくいとしてもだ。
他のチームは4人を上手く使って別行動が当たり前だっていうし、4人でずっと行動ってのはわたしも嫌だ。
お姉ちゃんとハヤセのイチャイチャをずっと見てるなんてっ!!
「それに4人ってどーいう並び順だよ。俺、早瀬さんと繋ぐの嫌だけど」
「安心しろ、俺もお前となんか願い下げだ。エマお嬢様とアリサ様が繋げばいい」
「…それさ、早瀬さん的には何も解決されなくない?」
「……」
ハッと、何かに気づいたらしいSランク。
そもそもハヤセはどうしてそんな提案なんかしてきたんだろう…。