俺の言うとおりにしてください、お嬢様。
どこまで探しに行ってたの。
ハヤセがそんなにも手こずるくらいなんだから、その四つ葉は簡単には手に入らなくて落ち着きがないお転婆さんなんだね。
追いかけても追いかけても逃げちゃうような。
それか足を踏み外したら最後、そんな崖にあったのかもしれない。
「もうどこにも行かない…?」
「行きません。やっと手に入れましたから」
わたしの首にかかっているネックレス。
キラッと光った四つ葉が何よりも喜んでくれているような気がした。
「寂しかったですか?」
「…うん」
「会いたかったですか?」
「うんっ」
意地っ張りなんかやめちゃったから。
もうわたしは何も隠さない。
自分の弱いところだってハヤセには隠さない。
寂しかったし会いたかったし、いっぱい抱きしめて欲しかった。
キスだってして欲しかった。
「俺もです」
「…へへ」
「……それはそうと、他の男の匂いがするのですが」
「えっ」
他の男の匂い…?
あ、それは今まで早乙女と生活してたからだと思う。
「……あっ!抱きしめられちゃった!」
これ、仕返し。
だってハヤセは今までわたしを賭けるようなことしてたんだから。