俺の言うとおりにしてください、お嬢様。




「…それ以上はされましたか?」


「うんっ!された!」



これも仕返しっ!めちゃくちゃ嘘っ!

だけどちょっとくらいわたしだって許されるでしょ?


あなたはそのつもりじゃなくても、お姉ちゃんを選んでわたしを泣かせたのは確かなんだから!



「エマお嬢様、だんだん俺を煽るのが上手になってきたようで」


「じゃあハヤセっ、キスして、」


「…俺はいま怒っているんですよ」


「うんっ。だからキス…して…?だめ?」


「……ほら、俺をそうやって煽ってくるでしょう」



それで許してくれる?
わたしもそれで許すから。

ハヤセが本当はわたしのところに戻ってきたいってずっと思ってたの、知ってるんだよ?



「んっ…!んぅっ、」



求めていたとおり、すぐに甘い甘い唇が落とされて。

首にぎゅっと回した手に応えてくれる柔らかさは、どんどん深くなってく。



「…口を開けて、」


「んんっ、…ふっ、ぁ、」



もっともっと、ちょうだい。

お嬢様の命令なんだから聞かなきゃだめでしょ?

それにあなたはわたしの命令ならば何だって聞いてくれるSランク執事。



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