俺の言うとおりにしてください、お嬢様。




どうしようっ!!

みんなが迫ってきてる……!!



「あっ!お姉ちゃんっ!!」



と、老人と一緒に歩く見慣れた味方を発見。

思わず声をかけたわたしに振り返ったお姉ちゃんは、柔らかく優しい顔を向けてくれる。


やっぱりわたしの大好きなお姉ちゃんだ。

昔からお姉ちゃんはいつもわたしの味方で、こうして助けてくれてたよねっ!



「エマ、お姉ちゃんはこれから早乙女財閥との歓談があって忙しいの。たまには自分で尻拭いすることも大切よ?」


「えっ、」


「私の妹なんだからそれくらいはしなきゃだめ。じゃあ頑張ってね」


「そ、そんな…っ!待ってよお姉ちゃん…!!」



執事であるおじいちゃんを連れて、スタスタと去って行ってしまった…。


えーっと…とりあえずまずはお片付けだ。

花瓶と、散らばった水と、いやいやそれよりも生徒たちに謝らなきゃ…?


ううんっ!

学院長の新しいカツラを買わなくちゃなんじゃ……?


あっ!そもそも時間を戻せばいいんだ……!!



「うわぁぁぁんハヤセ助けてっ!時間が戻らない…っ!」



ここで必殺カードを召喚。

執事にばかり甘えてちゃだめって、お姉ちゃんにはいつも言われてるけど…。



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