俺の言うとおりにしてください、お嬢様。
え、なに言った…?なんて言った?
このエリート執事はどさくさに紛れて何を言いやがった……?
「なっ、えっ、わたしのパンツ見てるの……!?」
「俺はあなたの専属執事ですから。毎日の着替えを用意するのだって俺です」
なにそのにこやかな笑み…。
怖いんだけど…すごく怖いんですけど……!
「っ……!!」
まさかの今になって気づくなんて。
確かにいつも脱衣場に向かえば、下着は綺麗に畳まれて用意されてた。
それって自然と出てくるものじゃないし、誰かがセットしないとあるはずがないものだ。
「顔が真っ赤ですね?エマお嬢様」
「ちょっ、うわっ、明日から自分で用意する!!一切さわらなくていいから……っ!!」
「そういうわけにはいきません。変わらず俺がご用意いたします」
「逆にそーいうわけにはいかないの……!!…ってことは、樋口にも見られてたんだわたし……」
今は彼はいないけど、そう考えるとわたしはハヤセ含め8人の執事に下着を見られてるってことだ。