俺の言うとおりにしてください、お嬢様。
クラスメイトたちは昔から専属されている親睦ある執事だから。
きっとわたしよりは恥ずかしさも薄れているんだと思う。
だけどわたしは毎月変わっていたような人間で、それ以上に今は眉目秀麗なSランクだなんて…。
と、なぜかハヤセはどこか眉を潜めていた。
「…お嬢様、指切りをした約束を覚えていますか」
「え…、えっと確か、」
今までの執事とハヤセを比べないこと…だったような気がする。
もしかしてわたし、バリバリに比べちゃってた…?
いや比べてはない、思い出しただけだ。
「これはもうお仕置きですね」
「えっ、なんでっ!?ちがうよっ!そもそもハヤセが変なこと言うからっ」
「いいえ、お仕置きです」
ずいっと顔が近づいてくる。
だからわたしは咄嗟にテーブルから立ち上がって、ソファーへと逃げた。
「わっ!え、ハヤセ怒ってるの…?」
「はい、怒っています」
容赦なく近づいてきてる。
ソファーに座ったわたしを囲うように両手が伸びてきて───
むぎゅっ。
「んひゃっ?」