俺の言うとおりにしてください、お嬢様。
「エマお嬢様、お友達はできそうですか?」
「えっ、あ……、それはハヤセがよく知ってるくせに…」
「…気長に待ちましょうか。そういうものは思ってもいないときに訪れるものですから」
うん、そう。
でもわたしは卒業するまでずっと出来ないような気もするなぁ…。
だってわたしみたいなのと友達になってくれる女の子があの学校にいるとは思えないもん。
だからハヤセ、あなたはかなり変わってるんだよ?
「別に友達なんかできなくてもわたしにはハヤセがいるからいいっ」
おばあちゃんになるまで執事でいてくれるって言ってくれた。
100歳になってもずっと、って。
あの言葉はぜんぶが冗談じゃないんだよ。
それなのに簡単に答えちゃったハヤセは、やっぱり変わってる。
「…エマお嬢様、俺もそのパフェ食べたいです」
「これね、すっごい安いのに大きくて美味しいっ。じゃあ注文するね!」
「いえ、お嬢様のを一口貰えませんか?」
え、スプーン1つだけしかない…。
店員さんに言えばパフェ用のものを追加してくれるだろうけど、ハヤセはじっと見つめてくる。
このまま…食べる…?
「はいっ、あーん!」