恋は塩味(ねこ神様のお通り・失恋ファンタジー)
さび猫との遭遇
<さび猫との遭遇・1>
「お婆ちゃんの施設に行くんだけど、一緒にいかない?」
母からのラインだった。
母方の代々続く田舎の家。
お婆ちゃんの家は、昔大きな豪農だったらしい。
集落の本家であったが、
数代前の親戚が放蕩人だったらしく、たくさんあった畑を切り売りし、多額の借金を返済したとのことだった。
田舎の家は昔の名残をまだ残して、敷地は広いが、もう農家ではない。
お婆ちゃんは一人で暮らしていたが、認知症が進み、ついに施設入所になった。
土日に母が、施設に会いにいく。
その後に家に行き、簡単な掃除や郵便物の整理、近所の情報交換などをしている。
お婆ちゃんはもう90代だ
もう、認知症が進んで自分の娘も
孫の顔も判別しないが、
私の作ったお菓子は、本当においしそうに食べてくれる。
<みれいちゃんのお菓子>
施設で私は、ちょっと有名人だ。
施設に行くときは大量に焼き菓子をつくり、職員さんや入所している高齢者に、ふるまうのが恒例行事になっている
楽しみに待ってくれる人も多い。
「次はどんなの持ってくるの?」
お年寄りが聞いてくる。
私もみんなが笑顔になってくれるのはうれしい。
クリスマスケーキのシーズンに入ったら、とてもじゃないが無理になる。
今しか、行くチャンスはないだろう。
「うん、いくよ。予定教えて。
お菓子焼くから」
「お婆ちゃんの施設に行くんだけど、一緒にいかない?」
母からのラインだった。
母方の代々続く田舎の家。
お婆ちゃんの家は、昔大きな豪農だったらしい。
集落の本家であったが、
数代前の親戚が放蕩人だったらしく、たくさんあった畑を切り売りし、多額の借金を返済したとのことだった。
田舎の家は昔の名残をまだ残して、敷地は広いが、もう農家ではない。
お婆ちゃんは一人で暮らしていたが、認知症が進み、ついに施設入所になった。
土日に母が、施設に会いにいく。
その後に家に行き、簡単な掃除や郵便物の整理、近所の情報交換などをしている。
お婆ちゃんはもう90代だ
もう、認知症が進んで自分の娘も
孫の顔も判別しないが、
私の作ったお菓子は、本当においしそうに食べてくれる。
<みれいちゃんのお菓子>
施設で私は、ちょっと有名人だ。
施設に行くときは大量に焼き菓子をつくり、職員さんや入所している高齢者に、ふるまうのが恒例行事になっている
楽しみに待ってくれる人も多い。
「次はどんなの持ってくるの?」
お年寄りが聞いてくる。
私もみんなが笑顔になってくれるのはうれしい。
クリスマスケーキのシーズンに入ったら、とてもじゃないが無理になる。
今しか、行くチャンスはないだろう。
「うん、いくよ。予定教えて。
お菓子焼くから」