恋は塩味(ねこ神様のお通り・失恋ファンタジー)
<不幸の連鎖・第1弾・その2>

クレーム処理は店長の仕事だ。
あいにく今日はお休みだった。

店長に連絡するか、呼ぶか・・
どうか・・
お客さんの反応次第だ。
「わかった。すぐ行きます」

すぐにラインで、礼智に連絡する。
<ごめん、遅刻する。クレーム処理>

私は走って、店に向かった。
クレームの主は、
30才代の夫婦らしきカップルだった。

恵美ちゃんが小声で
「ケーキが1個足りなかったって・・文句がすごくて」

新入りのアルバイトの女の子は
・・無言で固まっていた。

「お土産で持って行ったら、数が足らないんじゃない。
ものすごく恥かいてさ・・
どーしてくれるのさ」
男性が、大声で怒鳴りつけるように言った。

「あの、レシートお持ちでしょうか」
私は声をかけた。

「レシートなんかねぇよ。捨てちまったぜ」

「レシートを見せていただけないと、対応しかねるのですが・・」

「はぁ・・何・・この店・・
俺らのいう事疑っているのかよ」

「店の規定で・・申し訳ありませんが・・」
私は丁寧に頭を下げる。

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