恋は塩味(ねこ神様のお通り・失恋ファンタジー)
<ねこ神との生活・その5>

甘くないケーキ・・
<ケークサレ>  

フランスの塩味のケーキ、お惣菜感覚で手軽に食べられる。
移動販売で、売り出すのはどうだろうか。

「あんたも販売、手伝ってよね」
私が言うと
「フン」
サビが鼻をならした。

「日本酒、辛口、用意しますが、いかがでしょうか?」
私が言うと、サビはケケケと笑った。

これは猫の<フレーメン反応>というらしい。

明日も・・次の日も・・
サビと一緒に・・
たぶんお客さんの笑顔で、頑張る、頑張れると思える日々になる。

サビはしっぽで、私の腕をパタパタ叩いた。
彼なりのエールなのだろう。

空を見上げると、どこまでも広がって見える。
都会の切り取った空とは違う。

風と小鳥のさえずりに合わせて、
私は、サビをだっこしたまま
体をゆすった。
        おわり


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