振り返ると、あなたは
「こんにちは」俺は言った。

「……」その女の子は返事をしなかった。ぽかーんとした様子で、こっちをじっと見ている。こうして近くで見ると、容姿よりも幼い表情をしている。

この子が、結月ちゃんだ。





「こんちわピョン!」
俺は、おしぼりでうさぎを作って、人形のようにして喋らせた。

すると、女の子はびっくりして、そして天使のような笑顔になった。

「僕ピョンすけ!名前はピョン?」

「うち、ゆづき」

「よかった、やっぱり結月ちゃんだ!俺はお兄ちゃんのお友達、陽翔だよ!」

「?」

「いっしょに遊ぼう!」

「うんっ」
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