振り返ると、あなたは
仕事終わりに健司さんと会うことは、私にとってもはやルーティーンだった。

彼は私と同じバツイチだったから、愛し合うのには都合が良い。

「聖子ええんか?こんな時にこんな事してて」運転席から、健司さんは言った。
「いいねん。結月は作業所いるし」私は小さな嘘をついた。

本当は結月は陽翔くんに面倒を見てもらっている。私は母として失格だ。
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