振り返ると、あなたは
結月の母から、結月が泣き止まないと電話が来たのは、その数時間後だった。

「陽翔くん、今日、結月と何かあったの?」

「実は結月に告白されて……自分も結月が好きになってしまって、それで……」

「陽翔くん、結月とはもう会わん方がいい。今まで送り迎えかんにんな。これまでの御礼は申し訳ないけど、口座振り込みでええやろか?」

「そんなの……いいです………………」
俺は電話口で涙を堪えていた。
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