ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜
翌日、ルキくんは学校に来なかった。
イリヤくんがどうなったのか、その方が気になるけど、やっぱりどうして欠席なのかも気になる。
「あー、黒羽くん? いつもの事だよ」
まだ何も言わずとも、優希ちゃんはルキくんの席を見てつぶやいた。
彼女の話によると、黒羽兄弟の全員が休んでいるらしい。家族旅行でもしてるのかな?
「天気良すぎると、あの人ら来ないんだよ。なぜか影楼先生まで休むから、ちょっと寂しいんだー」
そういえば、いつも体育は見学しているし、よくフードのあるパーカーを着ている。暑くなって来ても、構わずだ。
「影楼先生も? ルキくんたちと、休みを合わせてるってこと?」
「さあ? 親戚なんじゃないかって噂する子もいるけど、実際のとこは知らない。みんな人間離れした見た目だしさ、日に当たれない理由でもあるんじゃない? 肌が弱いとかさー」
日に当たれない……か。黒羽くんたちは、みんな肌がものすごく白い。思い返せば、影楼先生もそうだった。
頬を触りながら、首をかしげる。
何か重要なことを忘れている気がするけど、なんだろう。もやもやするだけで、思い出せない。
「樹里ちゃん、次移動教室だよ。早く行こう」
「あっ、うん! 待って」
白川村から出ていけと言われたことを忘れたの?
ルキくんのことを考えるのは、もうやめよう。
教科書とノートを抱えて、私は優希ちゃんのあとを追いかけた。
イリヤくんがどうなったのか、その方が気になるけど、やっぱりどうして欠席なのかも気になる。
「あー、黒羽くん? いつもの事だよ」
まだ何も言わずとも、優希ちゃんはルキくんの席を見てつぶやいた。
彼女の話によると、黒羽兄弟の全員が休んでいるらしい。家族旅行でもしてるのかな?
「天気良すぎると、あの人ら来ないんだよ。なぜか影楼先生まで休むから、ちょっと寂しいんだー」
そういえば、いつも体育は見学しているし、よくフードのあるパーカーを着ている。暑くなって来ても、構わずだ。
「影楼先生も? ルキくんたちと、休みを合わせてるってこと?」
「さあ? 親戚なんじゃないかって噂する子もいるけど、実際のとこは知らない。みんな人間離れした見た目だしさ、日に当たれない理由でもあるんじゃない? 肌が弱いとかさー」
日に当たれない……か。黒羽くんたちは、みんな肌がものすごく白い。思い返せば、影楼先生もそうだった。
頬を触りながら、首をかしげる。
何か重要なことを忘れている気がするけど、なんだろう。もやもやするだけで、思い出せない。
「樹里ちゃん、次移動教室だよ。早く行こう」
「あっ、うん! 待って」
白川村から出ていけと言われたことを忘れたの?
ルキくんのことを考えるのは、もうやめよう。
教科書とノートを抱えて、私は優希ちゃんのあとを追いかけた。