ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜
秘密のいばら城
しばらく経った夏のある日。いつものように丘へと続く階段を上りかけて、ある光景が目に止まった。
学校の駐車場に停まる黒い車に、ルキくんたち兄弟が乗り込んで、最後に影楼先生が運転席へと入る。
学校であまり話している姿は見たことがないけど、一緒に帰るの?
車は学校の敷地を出ると、ひと気のなさそうな細い奥道へと消えて行った。
「あんな方に道があるんだ」
来た道を戻って、あとを追いかける。どれほど歩いたか分からないけど、ようやくさっきの小道が見えてきた。
草で覆われた地面を踏み付けながら、奥へと進む。
「なんて、歩きづらい、場所なの」
舗装されているとは言いがたいけれど、雑草をかき分けながら、しばらくして広い道へと出られた。
「ここって...... 」
白川村へ引っ越して来たときに見た、あの白いお屋敷が目の前にある。
たぶん……ううん、絶対にこれだ。
いばらのつたが巻きついたドイツのお城。間違いない。庭には、真っ赤なバラの花が咲き乱れている。
学校の駐車場に停まる黒い車に、ルキくんたち兄弟が乗り込んで、最後に影楼先生が運転席へと入る。
学校であまり話している姿は見たことがないけど、一緒に帰るの?
車は学校の敷地を出ると、ひと気のなさそうな細い奥道へと消えて行った。
「あんな方に道があるんだ」
来た道を戻って、あとを追いかける。どれほど歩いたか分からないけど、ようやくさっきの小道が見えてきた。
草で覆われた地面を踏み付けながら、奥へと進む。
「なんて、歩きづらい、場所なの」
舗装されているとは言いがたいけれど、雑草をかき分けながら、しばらくして広い道へと出られた。
「ここって...... 」
白川村へ引っ越して来たときに見た、あの白いお屋敷が目の前にある。
たぶん……ううん、絶対にこれだ。
いばらのつたが巻きついたドイツのお城。間違いない。庭には、真っ赤なバラの花が咲き乱れている。