ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜
あばれていたら、急に視界が天を向いた。抱きしめられるような体勢で、ルキくんの胸に押しつぶされる。
「ふがっ、なっ、なに……?!」
「静かに」
さらに強く迫られて、身動きが取れなくなった。
ちょっと、苦しい! それに、この体勢は冷静でいられない。
腕の力がゆるんで体が離れると、私は息をいっぱい吸い込んだ。
「し、死ぬかと思った……」
いろんな意味で、心臓が止まるかと思った。
レースカーテンが揺れる窓ガラスを見て、ルキくんがつぶやく。
「今、そこに気配を感じた」
「ここ……2階だよね? まさか、ユーレイ……とか言わないでよ?」
「その方がマシかもな」
この世で一番苦手なのが、幽霊やお化けという類なのに、冗談じゃないよ。
からかわないで、と言おうとして言葉を飲み込んだ。
真剣な目で外を見つめるルキくんに、ただならぬ空気を感じたから。
思っているよりも、もっと大きな事が待ち受けているような胸騒ぎがした。
「ふがっ、なっ、なに……?!」
「静かに」
さらに強く迫られて、身動きが取れなくなった。
ちょっと、苦しい! それに、この体勢は冷静でいられない。
腕の力がゆるんで体が離れると、私は息をいっぱい吸い込んだ。
「し、死ぬかと思った……」
いろんな意味で、心臓が止まるかと思った。
レースカーテンが揺れる窓ガラスを見て、ルキくんがつぶやく。
「今、そこに気配を感じた」
「ここ……2階だよね? まさか、ユーレイ……とか言わないでよ?」
「その方がマシかもな」
この世で一番苦手なのが、幽霊やお化けという類なのに、冗談じゃないよ。
からかわないで、と言おうとして言葉を飲み込んだ。
真剣な目で外を見つめるルキくんに、ただならぬ空気を感じたから。
思っているよりも、もっと大きな事が待ち受けているような胸騒ぎがした。