ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜
帰りのショートホームルーム。先生が連絡事項を話してる間、ずっと上の空でいる。
もやもやが無くならなくて、意味もなく朝のことを考えていた。
本来伝わるべきものと違うものになってしまうことがあると、三上先生は言っていたけど。
悪魔の正体はオオカミなのか、吸血鬼なのか。
どちらにしても、よそ者って何か関係ある?
ああ、考えれば考えるほど分からない。
「樹里チャーン、聞いてる?」
いつの間にか前で話していた先生がいなくなっていて、優希ちゃんが手を左右に振っている。また自分の世界に入り込んでいたらしい。
「ごめん、なんだった?」
「今日家に遊びに行ってもいい?」
「……今日?」
「樹里チャンと、もっと仲良くなりたいと思って」
ふふっとおしとやかに笑う優希ちゃんに、申し訳なさそうな顔をする。
「今日は、ちょっと予定あって。また今度なら、ごめんね」
ちらりと時計を見て、風のように教室を出た。
どうしても、今日会いたい人がいる。会って、すぐにでも確認したい。
足早に門へ進みながら、なんとなく校舎を振り向く。教室の窓から、こちらを見ている優希ちゃんが見えた。
バイバイと手を振ろうとしたけど、すぐに姿はカーテンの向こうへ消えた。
あれ、気づかなかったのかな。
それとも、断ったから怒ってる?
明日、ちゃんと謝ろう。そう思って、私は足早に学校を去った。
もやもやが無くならなくて、意味もなく朝のことを考えていた。
本来伝わるべきものと違うものになってしまうことがあると、三上先生は言っていたけど。
悪魔の正体はオオカミなのか、吸血鬼なのか。
どちらにしても、よそ者って何か関係ある?
ああ、考えれば考えるほど分からない。
「樹里チャーン、聞いてる?」
いつの間にか前で話していた先生がいなくなっていて、優希ちゃんが手を左右に振っている。また自分の世界に入り込んでいたらしい。
「ごめん、なんだった?」
「今日家に遊びに行ってもいい?」
「……今日?」
「樹里チャンと、もっと仲良くなりたいと思って」
ふふっとおしとやかに笑う優希ちゃんに、申し訳なさそうな顔をする。
「今日は、ちょっと予定あって。また今度なら、ごめんね」
ちらりと時計を見て、風のように教室を出た。
どうしても、今日会いたい人がいる。会って、すぐにでも確認したい。
足早に門へ進みながら、なんとなく校舎を振り向く。教室の窓から、こちらを見ている優希ちゃんが見えた。
バイバイと手を振ろうとしたけど、すぐに姿はカーテンの向こうへ消えた。
あれ、気づかなかったのかな。
それとも、断ったから怒ってる?
明日、ちゃんと謝ろう。そう思って、私は足早に学校を去った。