ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜
あれは、影楼先生に返すつもりだったペンダント。すっかり忘れて、制服のポケットに入れたままになっていた。
「……それ、三上先生のだったんですね」
「ファッファッ、まだ先生か。うん、よいよい」
満足そうにしながら、「ニマ・アルニタス・クーロー、ニマ・アルニタス・クーロー……」と、またよく分からない言葉をぶつぶつとつぶやいている。
そのうちに、輝きを放つ小さな香水ビンのペンダントは親指ほどの大きさになって。
その空洞の中に、七色に輝く液体が湧き出てきた。
角度によって、シャボン玉みたいにいろんな色に見える。とてもきれい。
「……命の水か」
受け取ったルキくんが、私の前にペンダントを差し出した。
「これは君が持っていた方がいい……だろ?」
顔を見合わせて、モラナが深くうなずく。
長い爪を立てて自らの白髪を1本抜くと、フッと息を吹きかけた。
線は宙を泳ぎながら、徐々に形が作られていく。あっという間にまっ白な小鳥の姿へと変わり、窓の外へと飛んでいった。
「わあ……すごい」
あまりの美しさに、思わず見とれてしまう。今のは、なんだったんだろう。
しばらく窓の外を眺めていると、モラナがとなりにやって来た。
「さあ、今日はもうおやすみ」
しわだらけの手が顔を覆うと、ふわっとなって意識が眠るように遠のいていく。
「……それ、三上先生のだったんですね」
「ファッファッ、まだ先生か。うん、よいよい」
満足そうにしながら、「ニマ・アルニタス・クーロー、ニマ・アルニタス・クーロー……」と、またよく分からない言葉をぶつぶつとつぶやいている。
そのうちに、輝きを放つ小さな香水ビンのペンダントは親指ほどの大きさになって。
その空洞の中に、七色に輝く液体が湧き出てきた。
角度によって、シャボン玉みたいにいろんな色に見える。とてもきれい。
「……命の水か」
受け取ったルキくんが、私の前にペンダントを差し出した。
「これは君が持っていた方がいい……だろ?」
顔を見合わせて、モラナが深くうなずく。
長い爪を立てて自らの白髪を1本抜くと、フッと息を吹きかけた。
線は宙を泳ぎながら、徐々に形が作られていく。あっという間にまっ白な小鳥の姿へと変わり、窓の外へと飛んでいった。
「わあ……すごい」
あまりの美しさに、思わず見とれてしまう。今のは、なんだったんだろう。
しばらく窓の外を眺めていると、モラナがとなりにやって来た。
「さあ、今日はもうおやすみ」
しわだらけの手が顔を覆うと、ふわっとなって意識が眠るように遠のいていく。