あやかし戦記 裏側の世界へようこそ

「あたしも鬼。お前と同じ種族なんだよ。まあ、お前と同じことを認めたくはないがな！」

東洋人の女性はそう言い、鬼に飛びかかっていく。先ほどよりもスピードが桁違いに上がっている。鬼の分厚そうな皮膚を爪で切り裂き、腹を蹴り上げ、牙で噛み付く。鬼は悲鳴を上げて金棒を振り回すも、もう東洋人の女性に当たることはない。

「さて、たっぷり遊んだしそろそろお前の核をぶっ壊すか。その左目を潰してな」

東洋人の女性がそう言いニヤリと笑うと、「待ってくれ！」と鬼はその場に跪いて必死に命乞いを始める。

「お前に従う！お前の言うことを何でも聞く！だから、だから、殺さないでくれ。もう人も喰わないし、襲わないと誓う。だからーーー」

「へえ、ならあたしの実験台になってもらおうかな。あたしは毒の研究をしているんだが、全員を殺してしまうほどの強い毒しか作れないんだ。だからあんたを使って死なない程度に痛めつける毒を作りたいんだ。大丈夫、あんたは鬼だから核さえ無事なら何度だって再生できるし、死なないからね。たっぷり毒を仕込んであげるよ」