あやかし戦記 裏側の世界へようこそ
戦いで体の一部を失った、そのことにイヅナの体が震える。同時に頭の中に再生されるのが、あのキャンプで見た鬼と戦う人たちのことだ。東洋人の女性は鬼だったためか、足が再生していたが、普通の人間は失えばもう二度と手足は戻らない。自分もそうなってしまう可能性がゼロではないということだ。
軽く体を震わせていると、ヴィンセントがハーブティーの入ったボトルを渡してくる。飲んでリラックスしよう、と言うように優しい目を向けてくれていた。
「で?他の戦闘員はどんな奴なんだよ?」
イヅナがハーブティーを飲んでいると、目を輝かせながらレオナードが訊ねる。アレンは「えっと……」と言いながら続きを話し始めた。
「エイモン・ウィーズリーさん。二丁の拳銃を武器に戦うんだ。敵の弱点をほぼ百発百中で撃ち抜けるほどの射撃の腕前の持ち主なんだよ。そして、チェルシー・モールバラさん。どんな相手にも恐れることなくナタを振り下ろし、一度に何体もの妖を倒せるんだ。最後に、ツヤ・シノノメさん。千年ほど生き続ける鬼でありながら、人を喰ったことが一度もなく、人を護り続けている。鬼だから拳や蹴りで基本は戦っているけど、妖の全身の細胞を破壊する強力な毒が仕込まれた毒針を持っているんだ」
アレンの話を聞いて、三人は顔を見合わせる。あの時助けてくれた人たちで間違いないはずだ、と目で確認し合った。
軽く体を震わせていると、ヴィンセントがハーブティーの入ったボトルを渡してくる。飲んでリラックスしよう、と言うように優しい目を向けてくれていた。
「で?他の戦闘員はどんな奴なんだよ?」
イヅナがハーブティーを飲んでいると、目を輝かせながらレオナードが訊ねる。アレンは「えっと……」と言いながら続きを話し始めた。
「エイモン・ウィーズリーさん。二丁の拳銃を武器に戦うんだ。敵の弱点をほぼ百発百中で撃ち抜けるほどの射撃の腕前の持ち主なんだよ。そして、チェルシー・モールバラさん。どんな相手にも恐れることなくナタを振り下ろし、一度に何体もの妖を倒せるんだ。最後に、ツヤ・シノノメさん。千年ほど生き続ける鬼でありながら、人を喰ったことが一度もなく、人を護り続けている。鬼だから拳や蹴りで基本は戦っているけど、妖の全身の細胞を破壊する強力な毒が仕込まれた毒針を持っているんだ」
アレンの話を聞いて、三人は顔を見合わせる。あの時助けてくれた人たちで間違いないはずだ、と目で確認し合った。