あやかし戦記　裏側の世界へようこそ
テーブルに並べられているのは、チェルシーやエイモンたちから使い方を教わった武器ばかりだ。銃に弓、斧に鎌、薙刀に槍もある。

「イヅナ、練習した中で一番使いやすいものを選ぶんだ」

「ツヤさんに勝てなきゃ、世界を変えられないぞ！」

弓を選んだヴィンセントと、自身の背丈ほどある戦鎌を選んだレオナードに言われ、イヅナは頷きながら武器を見つめる。これから最終試験と思うと、手が震えて口の中が緊張で乾いてくる。

「早く選べよ、みんな選び終わったぞ」

剣を手にしたチターゼに周りには聞こえない声量で言われ、イヅナの肩がびくりと震える。周りからの視線を感じ、早く選ばなきゃと思うが自分に合う武器がどれなのか、パニックになりかけの頭では判断できない。

「イヅナさんにはこれがいいんじゃないかな？」

震えるイヅナの前に薙刀が差し出される。差し出したのはアレンで、ニコニコしながら「授業の中で一番扱いやすそうにしていたの、覚えてるよ」と言われ、イヅナはお礼を言って受け取る。

「では、最終試験のルールを説明する！」

ツヤの凛とした声が、緊張感漂う闘技場に響いた。
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