あやかし戦記 裏側の世界へようこそ
チェルシーとエイモンが出て行くと、「この中に入ってるから、さっさと着替えて」とライムに袋を渡される。

イヅナだけでなく、レオナードたちにもそれぞれ袋が渡された。キャロルが「こっちで着替えてね〜!」と言い、イヅナは個室で袋を開けて着替える。

イヅナの袋に入っていたのは、青い花が描かれた水色の着物とミニ丈の紺の袴だった。

「わあ、可愛い!」

サイズもぴったりで、イヅナのためだけにあるような衣装だ。とてもよく似合っている。あの二人の仕立て屋をすごいと思っていると、「開けていい?」とキャロルに声をかけられる。イヅナが「いいわよ」と言うと、勢いよくドアが開いた。

「わあ、やっぱり思った通りよく似合う!」

「うん、今回もうまくできたな」

キャロルが目を輝かせ、ライムは何度も頷く。イヅナはそんな二人に「ありがとう、こんなに素敵な制服を作ってくれて」とお礼を言い、二人は顔を赤くした。

「おお、イヅナ似合ってんじゃん!俺どう?かっこいい?」

「こらレオナード、走るな!」

レオナードとヴィンセントが走ってくる。二人の制服はとても対照的で、まるで性格を表しているようだった。
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