置き去りにされた花嫁をこの手で幸せに
途中経過を見るため加賀美くんと私は再び石垣島へむかうことになった。
梨花ちゃんから一緒に行きたいと言われ私ではどうにもならないと説明したが本人が室長に直接掛け合い同行を認められた。大介くんも後学のためにと同行が決まった。
「あーあ、あいつらも行くのか」
小さな声で愚痴る声が聞こえてきた。
「加賀美くん!そんなこと言ったらダメだよ」
「でもさ、竹内なんて遊びみたいな気持ちだろ。見え見えじゃないか。面倒くさいな」
「でも2人とも有望株だから育ててあげないと。私たちだってみんなに育ててもらったんだし」
苦笑いしながら加賀美くんはまた仕事を始めた。
加賀美くんは私のことをよく見てくれているし、梨花ちゃんや大介くんのことだってよく面倒を見てると思う。加賀美くんって口で言うよりも面倒見のいい人だと思うんだけどな。
お昼になると今日も加賀美くんに誘われる。
あのことがあってから4ヶ月、今だに私に気を遣ってくれ朝もさりげなく一緒に出勤時間を合わせてくれエントランスを1人で通らないようにしてくれる。お昼もコンビニで買ってきていない日は食べに連れ出してくれる。帰りも口では言わないがなんとなく私の仕事が終わるのを見計らっている気がする。それで駅まで送ってくれてるように思う。
すごくすごく加賀美くんに助けられている。
2週間前、示談が成立し悠介からの慰謝料などが決まった。
父が立てた弁護士に全て任せていたが、悠介側はこちらの提示をそのままのんだようだ。
これで終わった。
付き合って、結婚まで考えてきたのに終わるときは顔を合わせることもなくこんな簡単に終わってしまうなんて不思議なものだ。
もちろん会いたいわけではない。
コンビニで会った時以来、会わないように気をつけながら生活してきた。
陰口が耳に入らないよう行動してきた。
やっと悠介とのつながりが切れひと段落ついた。
でも示談金についてまた噂が流れ聞きたくもないのに耳に入ってきた。それに悠介の相手が誰なのかも漏れ聞こえてきた。
悠介の相手は同じ会社のホテルにいるフロントの子だった。まさか私たち3人が同じ会社にいるなんて思いもしなかった。顔は合わさなくても同じ会社に属しているなんて信じられなかった。私を裏切った悠介も、結婚式を挙げる予定のある男性と関係を持つ相手の女性に対しても憤りしかない。相手も仕事を辞めることなく在籍し続けていると聞いて私はまた過呼吸に陥りそうだった。
それをたまたま加賀美くんに見つけられ、過呼吸になる前にどうにかおさまることができた。
あんなに慰謝料巻き上げて可哀想
いつも強引だから自業自得
会社を辞めずによく恥ずかしくなく働いていられる
容赦ない言葉に私は傷ついた。
慰謝料は正当なもので巻き上げたわけではない。きちんと弁護士を立てておこなったもので不当なことは何もないのにどうしてこんなことを言われなければならないのだろう。
もちろん2人がいる会社にもういたくはないと思った。
けれど今の任された仕事を放り出したくない。
この仕事が終わったら辞めよう、そう思った。
だから梨花ちゃんや大介くんを育て上げたい。
過呼吸になりそうだったところを見つけられてからまた加賀美くんはそばにいてくれる時間が増えたように思う。何度もあんな姿を見たんじゃ心配もするよね。
もうこの仕事を終え、加賀美くんにも迷惑かけずに退職したいと考えるようになった。
梨花ちゃんから一緒に行きたいと言われ私ではどうにもならないと説明したが本人が室長に直接掛け合い同行を認められた。大介くんも後学のためにと同行が決まった。
「あーあ、あいつらも行くのか」
小さな声で愚痴る声が聞こえてきた。
「加賀美くん!そんなこと言ったらダメだよ」
「でもさ、竹内なんて遊びみたいな気持ちだろ。見え見えじゃないか。面倒くさいな」
「でも2人とも有望株だから育ててあげないと。私たちだってみんなに育ててもらったんだし」
苦笑いしながら加賀美くんはまた仕事を始めた。
加賀美くんは私のことをよく見てくれているし、梨花ちゃんや大介くんのことだってよく面倒を見てると思う。加賀美くんって口で言うよりも面倒見のいい人だと思うんだけどな。
お昼になると今日も加賀美くんに誘われる。
あのことがあってから4ヶ月、今だに私に気を遣ってくれ朝もさりげなく一緒に出勤時間を合わせてくれエントランスを1人で通らないようにしてくれる。お昼もコンビニで買ってきていない日は食べに連れ出してくれる。帰りも口では言わないがなんとなく私の仕事が終わるのを見計らっている気がする。それで駅まで送ってくれてるように思う。
すごくすごく加賀美くんに助けられている。
2週間前、示談が成立し悠介からの慰謝料などが決まった。
父が立てた弁護士に全て任せていたが、悠介側はこちらの提示をそのままのんだようだ。
これで終わった。
付き合って、結婚まで考えてきたのに終わるときは顔を合わせることもなくこんな簡単に終わってしまうなんて不思議なものだ。
もちろん会いたいわけではない。
コンビニで会った時以来、会わないように気をつけながら生活してきた。
陰口が耳に入らないよう行動してきた。
やっと悠介とのつながりが切れひと段落ついた。
でも示談金についてまた噂が流れ聞きたくもないのに耳に入ってきた。それに悠介の相手が誰なのかも漏れ聞こえてきた。
悠介の相手は同じ会社のホテルにいるフロントの子だった。まさか私たち3人が同じ会社にいるなんて思いもしなかった。顔は合わさなくても同じ会社に属しているなんて信じられなかった。私を裏切った悠介も、結婚式を挙げる予定のある男性と関係を持つ相手の女性に対しても憤りしかない。相手も仕事を辞めることなく在籍し続けていると聞いて私はまた過呼吸に陥りそうだった。
それをたまたま加賀美くんに見つけられ、過呼吸になる前にどうにかおさまることができた。
あんなに慰謝料巻き上げて可哀想
いつも強引だから自業自得
会社を辞めずによく恥ずかしくなく働いていられる
容赦ない言葉に私は傷ついた。
慰謝料は正当なもので巻き上げたわけではない。きちんと弁護士を立てておこなったもので不当なことは何もないのにどうしてこんなことを言われなければならないのだろう。
もちろん2人がいる会社にもういたくはないと思った。
けれど今の任された仕事を放り出したくない。
この仕事が終わったら辞めよう、そう思った。
だから梨花ちゃんや大介くんを育て上げたい。
過呼吸になりそうだったところを見つけられてからまた加賀美くんはそばにいてくれる時間が増えたように思う。何度もあんな姿を見たんじゃ心配もするよね。
もうこの仕事を終え、加賀美くんにも迷惑かけずに退職したいと考えるようになった。