何も言わないで。ぎゅっと抱きしめて。
隼也の肩に頭を乗せると、私の腕に添えられていた手が頭に回って優しく撫でる。
その温もりと優しさを噛み締めていると、不意に「舞花」と呼ばれて顔を上げた。
「……んんっ」
重なった唇は、触れては離れてを何度も繰り返す。
薄く目を開くと、同じように私を見つめる隼也と視線が絡み合う。
その瞬間にグッと目尻が下がって、キスをしているのに笑っているのがよくわかった。
「……可愛い」
ぼそりと呟いた嬉しそうな声が私の耳に届いた時、私の唇を食べるかのような荒々しいキスが降ってきて声ごと飲み込まれた。
隙間から舌が入り込んできて口内を縦横無尽に駆け回る。それに意識を持って行かれているうちに気が付けば私の身体はソファに押し倒されていた。
息が上がってしまい、私の上に跨る隼也を手で制するものの全く意味をなさない。
「あ、ちょっ……」
それどころか隼也の大きな手と繋がれてそのまま頭の上に持ち上げられてしまった。
片手で私の両手首を掴んで、空いた手がスウェットの中に入り込んでくる。
「まっ……」
「待たねぇ」
三年前と同じ体勢で、次々に降り注ぐ甘い刺激に身を捩る。
隼也と再会してからも、常に隼輔がいるからこうやって身体を重ね合わせることはなかった。
つまり、本当に久しぶりで。三年ぶりの甘い時間に頭がくらくらしそうだ。