猫目先輩の甘い眼差し
尾行
◇◇
梅雨が明けた、7月中旬の朝。
トラ吉色のカーディガンに身を包んだ私は、ぼんやりと黒板を眺めていた。
「この中から、希望する競技を3つ選んでください。種目については、決まった後にまた話します」
そう説明しながら、先生は詳細が書かれたプリントを配り始めた。
樫尾くんから回ってきた紙を受け取り、目を通す。
毎年1学期末に行われる、夏のスポーツ大会。
別名、夏の運動会。
クラス別対抗で、文化祭に並ぶくらい盛り上がりを見せる行事の1つだ。
「世蘭ちゃんは何にする?」
「バレーボールとバドミントンかな。あと1個はまだ」
授業の準備をしながら月香ちゃんと話し合う。
「私も同じ! 去年バスケで痛い思いしたから、今年は負担が少ないのがいいなぁ」
「ケガしたの?」
「ううん。ミス連発しちゃったの」
苦笑いしている月香ちゃん。
ジャンプボールでなかなかボールが取れず。
ゴール下で待機していたものの、なかなかシュートを決めることができず。
結果、初戦敗退したのだと。
背が高いのも色々大変なんだなぁ。
梅雨が明けた、7月中旬の朝。
トラ吉色のカーディガンに身を包んだ私は、ぼんやりと黒板を眺めていた。
「この中から、希望する競技を3つ選んでください。種目については、決まった後にまた話します」
そう説明しながら、先生は詳細が書かれたプリントを配り始めた。
樫尾くんから回ってきた紙を受け取り、目を通す。
毎年1学期末に行われる、夏のスポーツ大会。
別名、夏の運動会。
クラス別対抗で、文化祭に並ぶくらい盛り上がりを見せる行事の1つだ。
「世蘭ちゃんは何にする?」
「バレーボールとバドミントンかな。あと1個はまだ」
授業の準備をしながら月香ちゃんと話し合う。
「私も同じ! 去年バスケで痛い思いしたから、今年は負担が少ないのがいいなぁ」
「ケガしたの?」
「ううん。ミス連発しちゃったの」
苦笑いしている月香ちゃん。
ジャンプボールでなかなかボールが取れず。
ゴール下で待機していたものの、なかなかシュートを決めることができず。
結果、初戦敗退したのだと。
背が高いのも色々大変なんだなぁ。