猫目先輩の甘い眼差し


ニコッと笑って両腕を上げた目黒先輩。
犬がプリントされたTシャツと、犬の写真集を買ったという。

相変わらず犬愛が強いなぁと苦笑いしていると。



「ねぇ、時間あるなら、一緒に回らない?」

「いいんですか? まだ買い物の途中じゃ……」

「大丈夫! お目当ての物は買えたし。久しぶりに2人で話そうよ」

「わ、わかりました……」



キラキラの笑顔に押されて、急遽一緒に行動することに。


何の話をするのか、その手に持っている荷物でなんとなく予想がつく。

長話になりそうだけど、最近あまり話せてなかったからいっか。



「市瀬さんは今度のスポーツ大会、何に参加すんの?」

「バレーボールです。去年もやったんですよ。でも予選で負けちゃいました」

「あらま。それは残念だったね。俺はバスケ。去年はバレーやって、競技別で1位取ったんだよ。今年は総合優勝狙ってる」

「すごいですね……。私達も負けてられないな」



お互いに大会への意気込みを語りながら、ペットショップに足を運ぶ。

すると。



「うっわ、マジかよ。ごめんっ、ちょっと来て」

「えっ」
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