猫目先輩の甘い眼差し
サプライズプレゼントと◯◯
◇◇



「さ! 市瀬ちゃん、どうぞ!」

「ほ、本当にいいんですか?」

「うん! 今まで迷惑かけたお詫びに受け取って!」



2回目の登校日。
放課後の購買にて、朝日先輩に鶏の唐揚げをもらった。

目黒先輩とのケンカに巻き込んだり、部室で迫ってしまったお詫びなんだって。



「ありがとうございます。わぁ、美味しそう」

「ふふふ。私のイチ推しなの!」



パクッと一口食べた朝日先輩。

目を細めて味わう姿に、大好物なんだなぁとうかがえた。


自分も口に運び、味を確かめる。

ん〜、美味し〜い。



「今まで色々、本当にごめんね。しかも大事な日にまで時間取らせちゃって」

「いえいえ。私こそ、勝手に尾行してすみませんでした。それに、先輩とは直接お会いしたかったので、気にしないでください」

「……そう?」



正直に答えると、えへへへへと顔をニヤつかせた。

表情とかも、好きな人に似てきたりするのかな。



「今日で付き合って1ヶ月かぁ。夏休み中も会ってるの?」

「はい。先輩が習い事で近所に来る日に、少しだけ会ってます」

「いいなぁ。羨ましい」
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