猫目先輩の甘い眼差し
とは言ったものの、今、ガッツリ後ろから抱きしめられてるんですが……。
これじゃ説得力ゼロですって……。
「寂しいからって、動物に浮気しないでくださいよ?」
「しないよ。心配なの?」
「さっき、猫命って言われてたので」
「まぁそうだけど、今は世蘭ちゃん命だから」
私を抱きしめたまま後ろに移動し、ベッドに着席。
すると、肩に顎を乗せてきた。
世蘭ちゃん命も、なかなかの重症な気が……。
これは本気で、週に1回、テレビ電話しないとダメかもしれない。
「部活はどう? 楽しくやってる?」
「はい。相変わらず、みんな自由にやってますよ」
「そっか。良かった。副部長、頑張ってね」
「頑張ります」
2学期にお願いされた、部長と副部長推薦の話。
悩んだ結果、先輩の意思を引き継いで、来年度から副部長を務めることに。
ちなみに部長は、学年1の成績を誇る笹森くん。
そしてなんと、樫尾くんも、男子代表の副部長として、私と一緒に務めることになったのだ。
もちろん、バイク同好会は、先輩達が卒業しても存続するらしい。