猫目先輩の甘い眼差し


とは言ったものの、今、ガッツリ後ろから抱きしめられてるんですが……。

これじゃ説得力ゼロですって……。



「寂しいからって、動物に浮気しないでくださいよ?」

「しないよ。心配なの?」

「さっき、猫命って言われてたので」

「まぁそうだけど、今は世蘭ちゃん命だから」



私を抱きしめたまま後ろに移動し、ベッドに着席。

すると、肩に顎を乗せてきた。


世蘭ちゃん命も、なかなかの重症な気が……。

これは本気で、週に1回、テレビ電話しないとダメかもしれない。



「部活はどう? 楽しくやってる?」

「はい。相変わらず、みんな自由にやってますよ」

「そっか。良かった。副部長、頑張ってね」

「頑張ります」



2学期にお願いされた、部長と副部長推薦の話。

悩んだ結果、先輩の意思を引き継いで、来年度から副部長を務めることに。


ちなみに部長は、学年1の成績を誇る笹森くん。

そしてなんと、樫尾くんも、男子代表の副部長として、私と一緒に務めることになったのだ。

もちろん、バイク同好会は、先輩達が卒業しても存続するらしい。
< 302 / 312 >

この作品をシェア

pagetop